診療内容
どんな症状でお困りですか?
- ケガ
- 骨折、捻挫、脱臼、腱・靱帯断裂、肉離れ、突き指、切り傷など
- スポーツ障害
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- 「スポーツ中にひざを痛めたがなかなか治らない」
- 「練習量が増えたらすねが痛くなった」
- 「ボールを投げるときに肩や肘が痛む」
- 「走ると足やかかとが痛い」
- 「腰の痛みが長く続いている」
- 「サッカー中に脚のつけねが痛むようになった」
- 骨粗しょう症
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- 「骨密度が低いと言われた」
- 「DEXA法による正確な骨密度を測りたい」
- 「背中が丸くなって背が縮んだ」
- 「骨折することが多い」
- 「ステロイド剤を長く飲んでいる」
- 「痛みが続いているが、いつのまにか骨折が起きていないか心配」
- 関節リウマチ
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- 「他院でリウマチの疑いがあると言われた」
- 「家族にリウマチがいるので心配」
- 「手がこわばる」
- 「関節に水がたまる」
- 「他院でリウマチと診断されて投薬や注射の治療を受けているが、通院が大変」
- 生活習慣病
- 「会社の検診で尿酸値が高いと言われた」
- 運動器不安定症
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- 「つい最近まで元気だったのに、ふらついて歩けなくなってきた」
- 「転びやすくなった」
- 小児整形外科
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- 「肘が抜けた」
- 「足を痛がって泣いている」
- 「検診で側わん症と言われた」
- 「成長痛と言われたが心配」
- 「小児科の先生に受診を勧められた」
- 「怪我した部分の腫れがなかなか引かない」
- 「O脚、X脚、内股歩きが心配」
- 「股関節の開きが固いと言われた」
- 「首が痛くて、曲がったまま真っ直ぐ向けない」
悩む前にまずはかかりつけの整形外科医にご相談下さい。
どんな症状であっても、まずは信頼のおける医療機関を受診し、的確な診断を下してもらうことが大切です。
整形外科領域においては、経験が豊富な医師であれば、問診・視診・触診を基本とした診察とX線検査、超音波検査、血液検査などで、大部分の疾患の診断が可能です。近年では、専門的検査がより身近になり、MRIなどの画像診断技術の進化も相俟って、画像検査に安易に頼る傾向がありますが、これらの検査はあくまでも診察や診断の補助手段であるべきです。大切なのは検査をすることではなく、よく聞いて、視て、触って、診断を下して、治すこと。当院ではそう考えております。
たとえば、MRIでの椎間板、半月板、腱板などの変性所見。これらは痛みがなくとも、年齢とともにほぼ認められるようになります。また、近年検査機器の高性能化が進み多くの医療機関で手軽に検査できるようになった運動器エコー(超音波)検査。当院でも6台導入し、フル活用していますが、すべてが見えるわけではありません。画像所見だけを偏重し、安易に現在の症状と結びつけてしまうと、的外れの治療がなされることになります。
とくに都心では大病院志向が強く、軽い症状であっても大学病院へまず駆け込んで最初から精密検査を希望される患者さんが少なくありません。大学病院に勤務していた当時は、それに応えていた自分がいたのも事実です。しかし、まずは「小回りの利く」かかりつけ医を受診して、その結果、より高度な診断や治療を仰ぐ必要があれば、大病院を紹介してもらって受診する形が、病診連携上や限られた医療費の節減といった観点からも合理的です。
各種専門外来を設け慈恵医大附属病院や聖路加国際病院、昭和大学江東豊洲病院等の特定機能病院や地域に根ざした石川島記念病院との病診連携体制を整えている当院は、まず駆け込んでいただけるような、頼れる地域のかかりつけ医を目指して、スタッフ一同、日々努力しております。母校慈恵医大の建学の精神「病気を診ずして病人を診よ」を胸に、できるだけ丁寧な診察を心掛けているため、初診の方は多少のお時間をいただいております。時間の余裕をお持ちになっての受診をお願いいたします。
治療について
生活改善やセルフマネージメントだけで改善する例、各種徒手療法・筋膜リリース・ストレッチ・筋力強化・運動動作フォームチェックなどを含めた運動療法、各種治療機器を駆使した物理療法、関節内注射療法を含めた薬物療法、装具療法などの組み合わせで治る例、硬膜外ブロック、神経ブロックやトリガーポイント注射、エコーガイド下ハイドロリリースなどペインクリニック的アプローチが有効な例、高張ブドウ糖液を利用したプロロセラピーが有効な例、将来的に手術療法が望ましい例など、病状や患者さんにより様々です。
当院では治癒力を引き出す運動器リハビリテーション(各種物理療法を併用)にとくに力を入れております。他院で手術療法が必要と言われた方に対しても、これまで十分な保存療法(手術をしないで治す治療法)がなされていない場合は、まずは何通りかの保存療法を組み合わせた治療をお勧めしています。
関節内注射については、最新のヒアルロン酸製剤(一般名:ジクロフェナクエタルヒアルロン酸ナトリウム)を2021年4月21日からの臨床試用を経て5月19日発売初日より導入しています。変形性ひざ関節症および変形性股関節症の方を対象に、現在までのべ2345名に投与を行っております(2023年12月現在)。とくに変形性股関節症でお悩みの方には、初めて保険適応となった唯一の股関節内注射用ヒアルロン酸製剤なのでお気軽にご相談ください(アレルギー歴のある方は投与できない場合があります)。
難治性の症状に対しては、自己多血小板血漿(PRP)療法・自己たんぱく質溶液(APS)療法(次世代PRP療法)、幹細胞培養上清液療法(SC-CM療法)、体外衝撃波治療などのオプションも備えております。他院で手術治療しかないと言われた方も是非、一度ご相談ください。万一、保存療法が奏効せず、手術療法が望ましい場合には、医療連携先の病院へ迅速に紹介させていただきます。
運動器リハビリテーションについて
当院では、広い院内スペースを活かした運動器リハビリテーション(I)の施設基準のもと、16名の常勤 、2名の非常勤、計18名のリハビリテーションスタッフで運動療法と物理療法を組み合わせた運動器リハビリテーションを積極的に行っています。
医師の指示の下、理学療法士や日本運動器科学会認定運動器リハビリテーションセラピストおよび各種トレーナー資格を持った柔道整復師、リハビリテーションスタッフが連携し、患者さんの評価および治療を行います。あらゆる痛みやしびれには必ずその原因があります。
例えば、
- 変形性ひざ関節症はひざ関節周囲や殿部、足関節周囲の機能不全によってひざ関節への機械的なストレスが生じ、痛みが生じていることが多い。
- 急性腰痛(ギックリ腰)や急性頚部痛は、体幹および脊柱周囲筋の機能不全やモーターコントロールの問題、股関節または上半身の柔軟性・姿勢が原因で過度なストレスが生じることで起きる場合が多い。
- 肩関節周囲炎(いわゆる四十肩、五十肩)では肩関節・肩甲骨周囲の筋力や筋肉の使い方、固さ、肩関節に隣接する関節の機能不全が原因となり、痛みや関節可動域制限が生じていることが多い。
などが分かっています。
また、慢性痛(何年も続いているような痛み)には上記のような原因が根底にありますが、適切に改善されない身体機能によって痛みが繰り返されることで二次的な痛みやしびれが生じ、無意識化で身体の運動にブレーキをかけている可能性があります。スポーツ障害では、身体の使い方や柔軟性が問題となり、オーバーユース(使い過ぎ)の結果、痛みが生じることが多く、痛みを我慢して運動を継続することで痛みの慢性化や二次的な痛み、他の部位の怪我につながります。
このように、痛みやしびれ、スポーツ障害、怪我にはさまざまな要因が存在しますが、患者さんの社会背景、生活様式、スポーツ歴、身体機能などによって原因は多岐にわたります。そのため、まずは医師や看護師から受け取った問診内容をもとにさらに詳細な問診を行ったうえで、身体機能評価や必要に応じて専用デバイスを用いた歩行分析を定量的に行って原因を探り、適切な治療プログラムを立案いたします。治療には理学療法士や上記有資格柔道整復師がマンツーマンで関わり、患者さんに応じて、運動療法(筋力トレーニングや関節可動域拡大訓練、ストレッチ、モーターコントロールエクササイズ、徒手療法、神経筋促通療法、動作練習など)と物理療法など適切な治療プログラムを組み合わせて実施いたします。
また、物理療法では収束(集束)型体外衝撃波、拡散型体外衝撃波(圧力波)、三次元シフト干渉波、ラジオ波、ハイボルテージ電気刺激、マイクロカレント・EMS電気刺激、超音波、低出力パルス超音波(LIPUS)、超低周波、キセノン光治療機器などを駆使し、徒手的に困難な治療部位への介入も可能です。評価および治療には医師との連携で、超音波エコー検査を用いることもあり、視覚的に身体機能不全の原因を探ったり、筋の使い方をエコーを通して動的に評価してフィードバックする治療も積極的に行っています。私たちは来院された患者さんに少しでも症状の変化や治療の可能性を感じてもらって帰院していただけるよう、スタッフ一丸となった「チーム力」で治療を行い、1人でも多くの患者さんを痛みやしびれ、不安から救えるよう日々努力を重ねています。 (理学療法士長 上林和磨)
扱っている主な疾患
頚椎椎間板ヘルニア、頚椎症性神経根症、頚椎症性脊髄症、胸郭出口症候群、急性腰痛症(ぎっくり腰)、筋膜性疼痛症候群(MPS症候群)、腰部脊柱管狭窄症、腰椎椎間板ヘルニア、腰椎すべり症、腰椎分離症、仙腸関節障害、脊柱側わん症、骨粗しょう症、胸腰椎圧迫骨折、変形性股関節症、股関節唇損傷、変形性ひざ関節症、前十字靱帯損傷、側副靱帯損傷、半月板損傷、円板状半月障害、オスグッド病、シンディング‐ラーセン-ヨハンソン病、有痛性分裂膝蓋骨、膝蓋骨不安定症、滑膜ひだ障害、ベーカーのう腫、離断性骨軟骨炎、五十肩、腱板損傷、テニス肘、ゴルフ肘、母指CM関節症、腱鞘炎、バネ指、ヘバーデン結節、ブシャール結節、ガングリオン、手根管症候群、外反母趾、扁平足、足底腱膜炎、アキレス腱炎、強剛母趾、痛風、偽痛風、鼡径部痛症候群、シンスプリント、ジャンパーひざ(膝蓋腱炎)、ランナーひざ(腸脛靱帯炎、鵞足炎)、野球肘、投球障害肩、有痛性外脛骨、疲労骨折
小児肘内障、単純性股関節炎、踵骨骨端炎(シーバー病)、いわゆる成長痛
関節リウマチおよびその類縁疾患
骨折・脱臼・捻挫・肉離れ・腱断裂・突き指などのケガ
スポーツによるケガ、交通事故によるケガ、仕事中のケガ
整形外科手術後の後遺症